織の着物に染の帯、染の着物に織の帯 2


 先日に書きましたが、織りの着物に染めの帯、染めの着物に織りの帯 2、
織りの着物に染めの帯、染めの着物に織りの帯という言葉があります。これは織りの着物を着たときには染め帯、染めの着物を着たときには織りの帯を締めましょうという意味なんですが、果たしてこの言葉は…?。
 実はこの言葉に対する質問はすごく多くて染めの着物を着るのに染め帯だったらダメ…?、なんて頻繁に質問を頂きます。こういう言葉を聞いてしまうと何もわからない者は「紬の着物に織りの帯を締めるのはルール違反なの…?」と心配になって当たり前ですねー。
 実は結論から言うと決してこの言葉通りではなく、織りの着物に織りの帯を締めることもありますし、その逆も当然あります。織りの着物に織りの帯をすることも染めの着物に染帯をすることもあります。
 ではどうしてこういう言葉が出来たのでしょうか。織りの着物というのは紬系のカジュアルな着物を指すと考えて間違い無いと思います。織りの着物=紬の着物というのは元々きちんと糸の取れる繭が使えなかった身分の方々が工夫をして着物に創り上げたというものなので質の悪い糸を使った着物である織りの着物=カジュアルなんです。今でもお茶席には紬の着物は着ないことからもお分かりだと思います。
 それに対するのが染めの着物です。ここで「染めの着物」というのは何を指すか…?、おそらく小紋などのカジュアル系を指すのではなく、訪問着などのフォーマル系の着物を指ます。織りの着物=カジュアルなのに対し、染めの着物=フォーマルをという図式ですね。
 織りの帯というのは恐らく金糸や銀糸を織り込んだ帯のことで、当然これらはフォーマルの装いに使われる帯なので染めの着物(ここで言うフォーマル用の訪問着など)に合わせられます。それに対して染めの帯は金糸等を使わない塩瀬などのカジュアルな帯だと思って頂いていいと思います。元々染め帯でフォーマルな金糸銀糸を使ったものって殆どありませんしね。

今までは着物もそれほどのバリエーションがありませんでしたが、やはりこの業界も消費者の方々にいろんな提案をしておりまして昔とは違う様々な商品が出てきました。某作家さんの商品で染帯で金箔が貼られていて訪問着あたりまでは十分着用できるものもありますし、織りの訪問着なんてのもあります。もちろんカジュアルな織りの帯も当たり前のように販売されています。
 そう考えると、この「織の着物に染の帯、染の着物に織の帯」という格言(?)は今の着物の実情に少々合わないものとなっているのではないか、と思っています。この格言はかなり昔に出てきたものではないでしょうか。昔と比べて着物ファンの好みも作られる着物も多種多様化されてきて、いつまでもこういった言葉にとらわれるのもナンセンスな時代になってきました。
「織の着物に染の帯、染の着物に織の帯」という言葉だけをちょっと聞くとこれがコーディネートの王道なのか?思ってしまいますがすが、現代ではそれほど深い意味はなさそうなので、ご自身のセンスを信じてコーディネートしていけばいいのではないか、と思います。





posted by kimono 1 at | きものを楽しむ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

    スポンサードリンク
   


レバレッジ金融商品