大嶋紬の証紙考


大島紬。恐らく全国の織物の中でも結城紬と共にトップクラスの知名度を誇り、着物ファンなら一度は袖に手を通してみたい着物ですよね。大嶋の軽くて肌に馴染む風合いで肌触りも最高です。
そして昔は結納のお返しや紳士ものを誂えるというとまずは大島紬のアンサンブルでしたよ。
 その信頼にこたえて、現在、協同組合もしっかりとしたものが存在しており。一反ずつ厳密な検品を行い、
その検品に合格したものに証紙が添付されるのですが、代表的なもので鹿児島県産の旗印と奄美大島産の地球印(他に宮崎の鶴印などもありますが生産量は少ないのでここでは割愛)の二種類があります。厳密に言うと現在は奄美大島も鹿児島県の一部なのですが奄美大島で作られているものと奄美以外の鹿児島県で作られているものでラベルが分けられており、組合も別団体のようです。
 組合が別団体になったわけは、戦時中に米軍が沖縄に侵攻してくる時に大島紬の織元は鹿児島県へと逃げて、そして戦争中にも細々と大島紬を織っていて鹿児島本土の地で大島紬制作の下地が出来上がり、従来からあった織物組合から別の組織が出来上がったようです。
 戦後、奄美大島でも大島紬を織り始めましたが、奄美大島の織元が鹿児島の地球印のマークを使わせてもらうように頼んだところ、いろんな事情で使用することが出来ず独自の旗印の証紙を作ったようです。
 ところで奄美大島の大島紬の証紙は1種類、鹿児島県の地球印の証紙は2種類あるのをご存知ですか?奄美大島産の大島紬は白地に地球印というおなじみのマークですよね(見たことがなければ「大島紬 証紙」でネット
で検索)奄美大島産は基本的に手織りのものしか作っていないので絣の細かさや難易度の高い高級品など、種類は色々有りますが証紙は手織りのもの1種類しかありません。
 一方で旗印の鹿児島県産はオレンジラベルと青ラベルの二種類ありまして、青ラベルは奄美大島の地球印と同じ手織りですがオレンジラベルは機械織りとなります。
 ところで大島紬には着物と証紙とがワンセットになっていて貼り替えたり出来ないようにパンチ穴があけられているのはご存じですよね。大島紬の証紙を別の粗悪品に貼り替えたり出来ないように、証紙を貼ってから着物と一緒にパンチ穴があけられます。このパンチ穴がずれていれば証紙を一旦剥がして別のものと貼り替えたと考えられるわけで、大島紬が信頼される織物と言われる根拠となっています。




posted by kimono 1 at | 日本の手仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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