胴裏の黄ばみ 取り換え


 胴裏の黄ばみ
 基本的にお着物の裏地である胴裏は、白い物が多い(羽裏は除く)のですが、時間の経過と共に、黄ばみ(黄変)が発生することがあります。黄ばみの状態には、大まかに分けて三種類あります。
◎ 全体的にうっすら黄ばんでいる状態。
 絹は、元々真っ白ではなく、精練(せいれん)という作業によって、ご存知の白さになります。絹の白さは、いわば漂白して強制的に白くしている状態なので、時間の経過と共に、空気中の酸素と結合して、元の黄色みを帯びた色に戻ってしまいます。(酸化黄変)この状態の場合は、見た目にはあまり良くありませんが、表地に悪影響を与えることはありませんので、そのままても特に問題はありません。
 現在胴裏用生地は、黄変防止加工を施してあることが多く、急激に黄ばむことはないのです。
◎ 斑点のような黄変が所々発生している状態。
 明らかにシミのような状態で、斑点のように胴裏にシミが発生している場合、元々の原因は、カビである可能性が非常に高い。カビの発生直後は目に見えない状態だったのですが、時間の経過と共に、カビのシミが変化して生地を黄変させた状態です。
このような場合、カビの菌がまだ潜んでいる可能性もありますので、時間の経過と共に表地への悪影響も懸念されますので、出来れば、胴裏を新しい物に取り替えがおすすめ。
◎ 全体的に濃い黄色もしくは茶色に変色している状態です。
 昔(今でもあるりますが)の胴裏の生地の中には、目方を重くするために、増量剤という一種の糊を含ませている物があり、そのような生地の場合、その増量剤自体が激しく酸化黄変を起こし、生地自体も変色させます。しかもこの場合の変色は、かなりの確率で表地に悪影響を与えますので出来るだけ早く胴裏の交換をオススメ。変色が裏地で留まっている間は生地の交換で解決するのですが、悲しいことですが表地に影響を及ぼした場合、状態によっては元に戻せないこともあります。しかも、増量剤によって変色している場合、染み抜きなどで濡らすと、黄ばみが表地に移りますし、又、汗をかかれても、表地に移ります。
 裏地の交換作業ですが、お着物の胴裏交換は、胴裏地+仕立て(お直し代)がかかります。もしお着物に少しでも汚れ等がある場合、洗い張りをしてきれいに仕立て直しをするのも1つの方法です。
 胴裏の取り換えは思ったほど簡単安価ではありませんし、表地にシミが移っている場合もありますので…。


posted by kimono 1 at | きもののお手入れ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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