正絹の留めそでにの合繊の裏


 正絹の着物に合繊の裏地というのもなんとなく高級感が損なわれるような気もしますしね、でも滅多に着ない留めそでなどに合繊の裏が付いていることが多くあります、それは裏の黄変を嫌ってのこととか…?。

 ◎ 裏地は合繊か正絹か…?
 裏地は基本的に表地と同じ素材の生地をつけるのですが、
正絹の着物には正絹の胴裏、合繊の着物には合繊の胴裏をつけます。合繊の着物に正絹の胴裏を付けてしまうと洗えなくなってしまって「家庭で洗える」という合繊の最大のメリットが無くなってしまうので合繊の着物に正絹の胴裏を使うことはないでしょう。
 ところが上の例とは全く逆の正絹の着物に合繊の胴裏をつけることは意外と多いのです。正絹の訪問着や小紋に合繊の胴裏をつけることはあまりないのですが、正絹の留袖や喪服に合繊の胴裏をつける店は多いと思います。
 さて、どうして正絹の留袖や喪服には合繊の胴裏をつけるのでしょうか。合繊でコストダウン…?いいえ、
だいたい絹の裏地に使われる合繊の胴裏は一級品のものが使われますので、絹と間違うような手触りのいいものを使っていますので価格的なはコスト面では違いが有りません。
 ではなぜそうするのかというと黄変を嫌うためなんです、着物ファンのかたならよくご存知だと思いますが正絹の胴裏は長年の間に必ず変色し、元々の真っ白からベージュ色、そして真っ茶色になってしまいますが合繊ならそういった変色はほとんどなく、いつまでも綺麗な真っ白です。
 今はご結婚の時に着物を誂えて持って行くということは余り有りませんが、昔は留袖や喪服、訪問着や小紋、そしてお相手の男性に紬のアンサンブルを誂えて持って行くというのが一般的でした。結婚したあとの娘さんはご結婚時に用意してもらった訪問着を着て親戚や新居の周りにご挨拶にいくのがごく当然の風習として行われました。
 昔は訪問着はそういったご挨拶回りや同じ年代の友人の結婚式に出席するときなど若い間に着る機会はいくらでもありました、そして小紋も毎日着用。でも留袖や喪服はそういうわけには行きませんので嫁入り道具に持って行くも自然と箪笥の中に眠らせておく、といった状態になります。そうなってしまうと箪笥の中でどんどん胴裏の黄変が進んでいき、一度も着ていないまま10年、20年後に初めて着ると胴裏は茶色に変色しているということになります。
 現在は黄変加工を防ぐ「ホワイトガード加工」というものもありますが、それでもやはり天然繊維の胴裏の宿命として変色は避けられません。しかも留袖も喪服も真っ黒な着物ですので黄色く変色した胴裏は汚く見えてしまうことも。それを避けるために購入してから着用するまで時間があるような留袖や喪服は合繊の胴裏をつけることが多くなったと言われています。
 もちろん、正絹の着物に合繊の胴裏を付けてもトラブルはないの?という疑問もあるとは思います。
絹の生地は空気中の水分を吸うなどので多少縮むことはごく当然のですが、対照的に合繊の生地は全く縮みませんし経年変化もほとんどありませんので、長年の間に表地だけが縮んでしまって裏地がダブつくということは多少ありますので留袖の裾から比翼が飛び出しているものは表地が縮んだのに比翼地が縮まず、結果的に裾から飛び出してしまう、という状態になったものです。
 しかしながら正絹の胴裏は比較的縮みの少ない羽二重生地ですし、絹を使っていてもやはり表と裏の生地の性質の違いでダブつくものや比翼が飛び出してくるものはありますので正絹を使えばトラブルは有りませんと
胸を張っては言い難いのです。
 あとは着心地なんですが、この着心地も最高級の東レシルックを使っていると肌触りはほとんどわからないと言ってもいいと思いますが一日着ていると多少蒸れたりすることはあるかもしれません。あと、正絹の着物に合繊の裏地というのもなんとなく高級感が損なわれるような感じがしますが。
 どちらの生地にもメリット・デメリットがあり、一概にどちらの生地が良いとは言えないのですが正絹の留袖や喪服も誂えるならどちらも高価なものですので、満足できる買
い物にするためにも購入時に呉服店とよく相談をすることをお勧めします。によく聞いて選択することをお勧めします。





posted by kimono 1 at | きものを楽しむ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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